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都会の緑のオアシスへ@浜離宮恩賜庭園
汐留の高層ビル群のどれかに上がると、眼下に緑溢れる広大な庭園が見える。浜松町や新橋も同様だ。
こんな高層ビルの下にどうしてと思うような、広大な緑の敷地の向こうには、東京湾が見える。
浜離宮恩賜庭園という場所だと知ったのは、このすぐ近くに勤めていた4〜5年前だっただろうか。

浜離宮恩賜庭園は、かつて徳川家の大名庭園、明治以降は皇室の離宮として使われ、現在は東京都が管理している。
なかなか広大な敷地で、園内には林のような場所も多数ある。
港区とは思えないほど、水辺には何羽も白鷺が舞っていた。

園内の水場は全て海水を引いている。
日本庭園に水辺はつきものなので、それだけならふーんと思うだけなのだが、なるほど海水ということで、潮の満ち引きがあるのだそうだ。
満潮時と干潮時には池の風景が少し変わるらしい。

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庭園内にはいくつかの茶屋が復元されており、私達もその一つでお茶を頂くことにした。
池を臨む茶屋には、屋外のテーブル席があり、そちらで抹茶と生菓子のセットを頂いた。

久しぶりの生菓子。この優しい甘みとしっとりとした舌触り、日本人で良かったと思うことしきり。

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園内には、今が季節の彼岸花があちこちの芝生からすっくと生えていた。

彼岸花の群生は、艶やかで美しい。
蜘蛛のような繊細の形、血のように艶やかな深紅。
美しさに心惹かれながらも、近づきすぎるのを少しためらってしまう花である。

でも今日は、のどかな浜離宮恩賜庭園で出会ったせいか、広い芝生にニョキニョキ生える彼岸花の群生は、なんだか艶やかというより、賑やかで愛らしく見えた。
松の足下に、ちまっと咲いていて、周囲の草の丈が短いせいか、びょーんと飛び出ている。
ちょっとユーモラスだった。

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江戸時代から変わらぬ庭園が、今の時代も生き続け、人々に愛されている。
大名やら皇室といった高位の人達の場所は、今は市井に解放され、誰もが入れる場所になった。
周囲を高層ビルに囲まれながら、白鷺に出会える日本庭園。不思議なギャップのある場所です。
by norlie | 2013-10-19 12:30 | Diary
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