国道45号線ドライブ旅5 @岩手・釜石
吉浜で思わぬトラブルに見舞われ、2時間近くロスした私たち一行は、アブ襲撃事件の恐怖を引っ張りながら釜石に到着。
釜石といえば、海辺に立つ真っ白な大観音で有名なので、そこへ行ってみることに。
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看板に従って車を走らせると、そう遠くない場所にお寺があった。
"釜石大観音"という呼び名の方が有名だが、観音様を擁するのは石応禅寺という曹洞宗のお寺なのだそうだ。
行ってみるとその大きさにびっくりする。
高さは48.5メートルの魚籃観音。
真っ白で美しく、まるで古さを感じさせないので、最近のものかと思ったら、1970年に落慶したとのこと。
意外と古いのでびっくりした。

観音像の中は胎内めぐりできるようになっており、中は13階に分かれていた。
最初の方の階では三十三観音が祀られており、じっくり拝見する。
一人一人の観音様の顔を拝んでいたら、心なしかアブ襲撃事件で波立っていた心が落ち着いた気がした。
その後はひたすら螺旋階段を登っていく。
結構疲れたが、それ以上に、同じ方向に登り続けるため目が回った。
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上まで登って目にしたのは太平洋の大パノラマ。
高台に立つ大観音の最上階は海抜120メートルに達する。
それが海すれすれに立っているので、釜石湾をそれはそれは綺麗に見渡すことができた。
風の音以外に音はほとんどない。まるで時が止まっているみたいに静か。
だけど、遠くでは船が沖合へ向かい、世界が動いていることが感じられた。
雲ひとつない青空と濃紺の海が溶け合うまっすぐな水平線。
観音様の最上階にはそのとき自分一人しかおらず、こんな高い場所に、それも吹きっさらしで、自分がたった一人で立っているということが不思議な感覚だった。

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振り返ると釜石の街並みや港が見える。
こうやってみると、岩手の三陸沿岸部というのは、本当に海すれすれまで険しい山々が広がっているんだなあとわかる。
起伏が激しく変化に富んだこの地形こそ、リアス式海岸の魅力なんだろうなあ。

東日本大震災の時、『釜石の奇跡』と呼ばれる出来事があったのもこの町だ。
小学生と中学生ら、そして教職員が、自らの判断で、避難方針を変えていき、最終的に安全な高台に行き着いて、監督下の全員が生き残った出来事。
当時、私もニュースで読んで、すごいなと思った。
学校の防災訓練では大抵、校庭に整列させられる。私もそう習った。
ところがこの中学校では、校庭に並ぼうとした学生らを教職員らが高台へ誘導し、隣の小学校の教職員らも同様に、校内の避難から高台への避難に方針を転換させたとのこと。
そして、一定の高台へ行き着いた後も、中学生らがもっと高い場所へ避難した方が良いと判断し、小学生らを連れて移動したのだという。
いくつかの臨機応変な判断が多くの命を救ったという話は、胸に詰まるものがあった。
津波に敏感な土地柄ゆえの判断もあったのかもしれない。
それでもそこに住む子供や若者の多くは、津波を知らなかった世代だったはずで、語り継がれたり防災訓練で意識付けはされていても、実際に行動に移せるというのはやっぱりすごいことだと思う。

そんな釜石の町を見守る観音様。
多くの命を抱いて、今日も静かに太平洋の海を見渡している。
大観音の大きさも去ることながら、観音様の立つ高台からの景色が本当に素晴らしいので、釜石を訪れる方には是非立ち寄って欲しい場所だなあと思う。
観音様の最上階から見る景色も素晴らしいし、観音様の足元から見る景色もとても美しい。
天気の良い日は三陸の美を一望できる場所だと思う。

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by norlie | 2016-10-01 08:00 | ぷらっと岩手 | Comments(0)
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