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国道45号線ドライブ旅6 @岩手・宮古、そして八戸へ
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お昼過ぎに宮古に入る。
お腹も空いていたので、宮古の魚菜市場で昼食をとることにした。
漁港のイメージが強いので、宮古の魚菜市場が意外と内陸にあって驚いた。
宮古には親戚が住んでいるので、ここまで来ると少し安心する。

市場内の食堂で海鮮ちらし丼とお味噌汁をいただく。
具材いっぱいの美味しい丼に舌鼓を打ち、少し一休み。

宮古といえば、やっぱり浄土ヶ浜。
市場を出たら、早速浄土ヶ浜方面へ向かう。
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浄土ヶ浜には何度も来ているが、実は夏に来たことはなかったと気づく。
第一駐車場に駐車し、そこから歩いて向かうのが奥浄土ヶ浜と呼ばれる場所で、一般的に『浄土ヶ浜』として写真で紹介されるのはその奥浄土ヶ浜だ。
第一駐車場から奥浄土ヶ浜までは遊歩道を歩いて15分くらい。
いつもならこの道を行くのだが、この日は釜石大観音で歩き疲れたこともあって、第一駐車場から出ている無料シャトルバスに乗ってみることにした。

バスはゆっくりと奥浄土ヶ浜へ降りていく。
景色ならやっぱり遊歩道の方が好きだが、歩き疲れた父にはバスの方が快適だったようでちょうど良かった。

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この日、奥浄土ヶ浜は抜群の美しさ。
透明度の高いクリスタルのような水面の向こうに、真っ白な岩がよく映える。
本当に綺麗でため息が出る。

夏の奥浄土ヶ浜は海水浴場になっているようで、子供達が海水浴を楽しんでいた。
それでも人でごった返しているというわけではなく、とても過ごしやすい。
波がなく、浅瀬になっている面積が広いので、まるで天然のプールみたい。
いいなあ、こんな海だったら私も怖がらずに泳げたのに、と思ってしまう。
東北にもこんな綺麗な海があったんだなあ。

浄土ヶ浜に来るのは秋が多く、それも八戸から来ると、いろいろなところに寄った結果、夕方になることが多い。
風が強かったり、曇っていたり、陽光の反射が強かったりと、これまで「すばらしい!」と思うような浄土ヶ浜には出会えていなかったのだけれど、この日の浄土ヶ浜は本当にその名の通り"浄土"だった。

こんな海なら私も水着に着替えて飛び込みたい!
…が、水着は当然持っていないし、そろそろ出ないと夜までに八戸に帰れなくなってしまうので、渋々帰りのバスに乗った。

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ここからは一路八戸を目指しての帰路についたような感じだった。
もともと田野畑村や宮古には親戚がいるので、よく来ているし、見知った道は安心する。
観光スポットも大体行き尽くしている。
それでも北山崎や黒崎灯台、鵜の巣断崖などは久しぶりに寄りたかったが、時期的に虫が怖かったので今回は立ち寄らなかった。(吉浜の傷がここでぶり返した…)

一箇所だけ寄ったのは、野田村の道の駅。
ここに美味しい塩ソフトがあると聞いて立ち寄る。
個人的に、最近流行りの塩バニラ味の飴やお菓子の味が好きではなかったので、それ程乗り気ではなかったのだが、おごってくれるというので行く。

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どうせ塩バニラの飴と同じような味なんでしょ、と思って一口食べたら、全然違った!
なにこれ!美味しい!

塩の味が全くなく、普通のソフトクリーム。
…なのだけれども、後に残るまったりとした甘さがなく、すっきりさっぱり口の中が爽やか。
しかし、決して塩の味はしない。

期待していなかったので写真も撮らずに食べ始め、食べ始めたら美味しくて止まらなかったので、写真が食べかけ…。
本当に美味しかった!
また食べたいなあと思う味。
一般的なソフトクリームは甘すぎて好きじゃなかったのだけれども、このスッキリした甘さはとても自分好みだった。
道の駅のだ。また行きたいよ…!

そうこうしているうちに、45号線は久慈を通り、階上を通り、やがて八戸へ到着。
なんだかんだで長かった!だけどやり遂げたことが嬉しいかぎり!

仙台を出て北へ向かいながら、多くの景色を見た。
三陸の美しさ。たくましさ。賢明さ。優しさ。
知らなかった景色や知らなかった出来事、復興の風景。
自分の目で見て、自分の足で歩く楽しさに代えられるものはない。
ニュースを見て、新聞を読んで、雑誌を見るだけで満足したらもったいないんだなあと思った。

子供の頃から「三陸の」という枕詞のつく場所で育ったものの、なんとなくしかわからなかった「三陸」の土地。
それが北から南へちゃんと繋がって、自分の中で実感として持つことができた。
とても良い経験になったし、こんな過酷な旅に一緒に付き合ってくれた父に感謝。楽しかった!

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by norlie | 2016-10-08 09:07 | ぷらっと岩手
 
国道45号線ドライブ旅5 @岩手・釜石
吉浜で思わぬトラブルに見舞われ、2時間近くロスした私たち一行は、アブ襲撃事件の恐怖を引っ張りながら釜石に到着。
釜石といえば、海辺に立つ真っ白な大観音で有名なので、そこへ行ってみることに。
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看板に従って車を走らせると、そう遠くない場所にお寺があった。
"釜石大観音"という呼び名の方が有名だが、観音様を擁するのは石応禅寺という曹洞宗のお寺なのだそうだ。
行ってみるとその大きさにびっくりする。
高さは48.5メートルの魚籃観音。
真っ白で美しく、まるで古さを感じさせないので、最近のものかと思ったら、1970年に落慶したとのこと。
意外と古いのでびっくりした。

観音像の中は胎内めぐりできるようになっており、中は13階に分かれていた。
最初の方の階では三十三観音が祀られており、じっくり拝見する。
一人一人の観音様の顔を拝んでいたら、心なしかアブ襲撃事件で波立っていた心が落ち着いた気がした。
その後はひたすら螺旋階段を登っていく。
結構疲れたが、それ以上に、同じ方向に登り続けるため目が回った。
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上まで登って目にしたのは太平洋の大パノラマ。
高台に立つ大観音の最上階は海抜120メートルに達する。
それが海すれすれに立っているので、釜石湾をそれはそれは綺麗に見渡すことができた。
風の音以外に音はほとんどない。まるで時が止まっているみたいに静か。
だけど、遠くでは船が沖合へ向かい、世界が動いていることが感じられた。
雲ひとつない青空と濃紺の海が溶け合うまっすぐな水平線。
観音様の最上階にはそのとき自分一人しかおらず、こんな高い場所に、それも吹きっさらしで、自分がたった一人で立っているということが不思議な感覚だった。

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振り返ると釜石の街並みや港が見える。
こうやってみると、岩手の三陸沿岸部というのは、本当に海すれすれまで険しい山々が広がっているんだなあとわかる。
起伏が激しく変化に富んだこの地形こそ、リアス式海岸の魅力なんだろうなあ。

東日本大震災の時、『釜石の奇跡』と呼ばれる出来事があったのもこの町だ。
小学生と中学生ら、そして教職員が、自らの判断で、避難方針を変えていき、最終的に安全な高台に行き着いて、監督下の全員が生き残った出来事。
当時、私もニュースで読んで、すごいなと思った。
学校の防災訓練では大抵、校庭に整列させられる。私もそう習った。
ところがこの中学校では、校庭に並ぼうとした学生らを教職員らが高台へ誘導し、隣の小学校の教職員らも同様に、校内の避難から高台への避難に方針を転換させたとのこと。
そして、一定の高台へ行き着いた後も、中学生らがもっと高い場所へ避難した方が良いと判断し、小学生らを連れて移動したのだという。
いくつかの臨機応変な判断が多くの命を救ったという話は、胸に詰まるものがあった。
津波に敏感な土地柄ゆえの判断もあったのかもしれない。
それでもそこに住む子供や若者の多くは、津波を知らなかった世代だったはずで、語り継がれたり防災訓練で意識付けはされていても、実際に行動に移せるというのはやっぱりすごいことだと思う。

そんな釜石の町を見守る観音様。
多くの命を抱いて、今日も静かに太平洋の海を見渡している。
大観音の大きさも去ることながら、観音様の立つ高台からの景色が本当に素晴らしいので、釜石を訪れる方には是非立ち寄って欲しい場所だなあと思う。
観音様の最上階から見る景色も素晴らしいし、観音様の足元から見る景色もとても美しい。
天気の良い日は三陸の美を一望できる場所だと思う。

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by norlie | 2016-10-01 08:00 | ぷらっと岩手