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牡丹と小鳥
2月の終わり、鶴岡八幡宮にある神苑牡丹園で冬牡丹が見頃だというので立ち寄ることにした。
牡丹園があることは知っていたが、まだ一度も入ったことがなく、庭園がどんな形なのか、どのくらいの規模なのか、よく知らない。
とりあえず、いつも座る源氏池の畔のベンチの傍に入り口があって、そこでチケットを買って入ることに。
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足を踏み入れてみると、寒空の下、華やかな色合いの牡丹が大きく花開いていた。
冬牡丹の見頃は1〜2月。終わりかけの時期だったが、十分綺麗で見応えがある。
牡丹には、春牡丹、冬牡丹、寒牡丹という3つの品種があるのだそう。
一般的には春に咲く春牡丹が最も有名で、他に、冬に咲くよう改良した冬牡丹と、二季咲きの寒牡丹がある。
冬牡丹と寒牡丹はよく混同されることが多いらしいが、実際は全く別の品種なのだとか。
この牡丹園の品種がどちらかはよくわからなかったが、寒い時期にもこんなふうに華やかな牡丹を見られるなんて、とても贅沢だなあと思った。
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この神苑牡丹園は、鶴岡八幡宮の源氏池の外周半分を取り囲むように作られた日本式庭園。
普段は反対側の畔のベンチに腰掛けて見渡していた景色を、違った角度から眺められるのもとても印象的だった。
頭の上から、聞き慣れない鳥の声がして、よく目を凝らしてみたら、ヒヨドリが何羽か止まっていた。
数羽いるあたり、この木が彼らの今の寝床なのかもしれない。
灰褐色の身体に、ちょっとふわふわっとした頭、くりくりした目。
花の蜜が大好きなこの鳥たちも、梅が咲き、やがて来る春の気配を感じて、きっと喜んでいるんだろうなあと思った。
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源氏池の木製の渡し通路に、ハクセキレイが1羽遊んでいた。
珍しくも何ともないけれども、私はこの子達がとても好き。
黒い頭に白い顔。小さな身体でちょんちょんと歩き、歩く度に尾羽を上下にふりふり。
英語ではセキレイを総称して"Wagtail"と言う。その名の通り、尻尾(tail)を振る(wag)小鳥。
1羽でいることが多く、都会でも田舎でも、人々の生活に気ままに馴染んでいる感じがとてもいいなと思う。

以前、ある冬の日、地元の田んぼの真ん中にある精米所に精米しにいった時、ガラス戸の外に1羽の小鳥が近寄ってきたことがある。
どうやらガラスごしの室内にある零れた米がほしいらしい。
床に落ちた米をかきあつめて、ガラス戸を開けて投げてあげると、ちょんちょん近寄ってきた。
さすがに警戒心が強く、手からは食べてくれなかったけれども、最終的には投げなくてもいいくらい目の前にきて米を食べるので、寒さも忘れてしばらくその子のために床に落ちた米集めに勤しんだ。

気の済むまでそうやって過ごして、車に戻ったら、外の車からそれを見ていたらしい父が「随分長いこと、セキレイと遊んでたなあ」と言った。
それで、ああこの鳥はセキレイっていうのか、と初めて知った。
それ以来、またセキレイと遊びたいなあと、その精米所を見るとちょっとむずむずする。

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帰り道、小町通りを歩いて帰る。
腸詰屋のバジルウィンナーを食べて、いつものコロッケを食べて、食べ歩きを楽しみながら、軒先を彩る春の気配をそこはかとなく感じた。
店先に飾られた花、帆布屋さんの雑貨の色柄、3色の達磨。
春になったら、ぽかぽかした日差しの下、またここを歩けるようになる。
ああ、春が楽しみだなあ。
次の春は鎌倉のどこを歩こうかとわくわくしながら、駅へ向かった。

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by norlie | 2015-03-21 20:17 | ぷらっと鎌倉・湘南 | Comments(4)