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八幡平の黄葉@岩手
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10月の初め、八幡平にドライブに行ってきた。
この時期、八幡平の紅葉は山頂の見頃が終わり、中腹の御所沼のあたりが見頃に差し掛かっていた。

御所沼周辺は、一面の笹の緑色と山吹色のコントラストが美しい。
まるで、ミモザか何かの黄色い花畑にいるよう。
一口に紅葉といえど、こんな景色もあるのだなあと感慨深い。

一つの山に毎週通いたい。
紅葉が山頂から裾野へ広がるまで。
その変化をゆっくり眺められたら素敵なのに。
なーんて思った秋の一日。

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by norlie | 2016-11-21 01:08 | ぷらっと岩手 | Comments(0)
 
錦秋の渓谷へ@岩手・八幡平
八甲田へ行った翌日は岩手の八幡平へ。
八戸に住んでいながら、最寄りの山である八幡平にあまり行ったことがなかった私。
兼ねてから紅葉の時期に是非とも行ってみたいと思っていたのだった。

八幡平の紅葉は早い。八甲田も似たようなものだが、山頂付近は10月上旬には紅葉が終わってしまう。
特に八幡平には、アスピーテラインという景観豊かなドライブロードがあり、本当はそちらをドライブしてみたいと思っていたのだが、残念ながら今回は時期が合わなかった。
代わりに、私が訪れた10月中旬は、麓の松川渓谷が紅葉真っ盛り。
そんなわけで、まずは松川渓谷の紅葉スポット"森の大橋"へ行ってみることに。
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森の大橋からの紅葉。本当にすばらしい色付きでした。
朱色、紅、山吹色に赤銅色、深緑に松葉色。
秋の色の賑やかな響宴。その大パノラマが広がっており、渓谷から吹き抜ける風がとても心地いい。
秋色のパレットという言葉がぴったり合うような、そんな色がひしめき合って、その上に抜けるような青い空。
良いお天気に恵まれ、とても気持ちよかった。

人でごった返していないところも北東北のいいところ。
日曜だったため混雑はしていたものの、都会のそれに比べたらはるかに快適に過ごすことができた。
人の頭を見にきたんじゃないかという思いをしたり、満員電車のようなぎゅうぎゅうの状態ではなく、隣の人との間にちゃんと空間がある。
のーんびり、ゆったり、目の前の素晴らしい景観を心行くまで眺めることができてとても嬉しい。
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森の大橋から松川渓谷沿いに少し車を走らせると、ほどなくして『松川渓谷・玄武岩』という看板が出てくる。
渓流に下りられるようになっていて、近づくと、渓流脇の岩肌に火山性の玄武岩がむき出しになっていることが分かる。
その岩肌は綺麗に柱状になっていて、まるで人工物かなにかのよう。
けれど、ちゃんと自然の景観なのだからすごいなあと思う。

この日、その柱状の玄武岩の周りも、赤黄緑の三色が色付いていた。
午後の光に溶け込んで、まるで絵画のよう。
あまり流れの早くない、涼やかな渓流の音が、よりいっそう心地いい。

河辺には、犬を遊ばせる人、石切をする子供達、大きな岩に腰掛けて景色を楽しむ人、ごろごろした石の上をただひたすら歩き続ける人など様々。
欧米人のご家族が私の前を通りかかって、目が合うとにこりと笑ってくれた。
思い思いの休日を楽しむ人達がいて、もちろん私もその中の一人。
とても贅沢な時間を過ごすことができた。

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玄武岩の河辺を後にし、渓流をまだまだ上っていく。
上に上がるとよりいっそう紅葉が鮮やかになり、水は青くなった。

これが八幡平の秋。
ブナやミズナラ、ダケカンバやカエデ。様々な種類の樹木があるから、八幡平の秋はこんなにも賑やかになる。
常緑樹が少ないのも、この鮮やかさの一因かもしれない。
素晴らしい渓谷美と清流に癒されて、大満足のドライブ。

道路を上へ上へと登っていくと、やがて紅葉は消え、落葉樹の林になった。
八幡平の標高の高い地域では、既に冬に入る前の景色が広がっていた。
ダケカンバの白い幹が、人のように静かに一面に立っていて、その上に枯葉色の葉がわずかについている。
鮮やかではないが、それはそれで綺麗だと思う。こういう景色を見ると、いつも思い出すのはアンドリュー・ワイエスの絵だ。
静かな静かな冬の前の風景。こうやって山々は少しずつ、冬に向かっていくのだなあと思った。
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山を下り、来た道を戻って岩手山の麓にある県民の森へ。
ここで大判焼きを買って、森で食べることにした。
県民の森というだけあって、とても歩きやすく気持ちいい。木々の幹には葉が絡み付くように鮮やかに色付いていた。
木がドレスアップしているみたいでちょっと楽しい。

広場に出ると、目の前には岩手山。
まっすぐな並木道は少し北海道みたいだなと思った。
良い景色を見て、広々とした場所でいただく大判焼き。
寒いから自ずと寄り添いながら食べた。両手は大判焼きのおかげでほかほか。
少し雪虫が多かったけれど、この贅沢な景色を独り占めできるなんて、なんて素晴らしい森なんだろう。
県民の森、なかなかいいじゃないかと思いながら、ベンチに座ってのんびりした。

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帰りはすっかり暗くなって、細い三日月がぽっかり浮かぶ中、一般道で八戸に戻った。
国道4号線沿いにある道の駅『石神の丘』に併設された食堂でラーメン&かつカレー。
私にしては随分ボリューミーなメニューだったが、歩き回ったせいかぺろりと食べられた。
こういう田舎の食堂で、更けゆく夜を眺めながら、ぼんやりとラーメンを食べる。
チープに見えるかもしれないけれど、こういう時間が結構好き。少しロードムービーのようで。

錦秋の美に酔いしれ、渓流で遊び、山を眺める。ドライブ帰りは食堂ごはん。
今回も実に楽しい休暇でした。

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by norlie | 2015-11-07 16:20 | ぷらっと岩手 | Comments(4)
 
黄葉の森を歩く@青森・八甲田 sanpo
10月中旬、北東北の紅葉の時期に合わせて帰省したいと思い、金曜の夜に新幹線に乗った。
月曜に休みを取って、土日をまるまる東北で過ごせる日程で、久しぶりの秋の紅葉を楽しみに帰った。

お天気に恵まれた週末、土曜日に向かったのは八甲田。
八甲田の山頂付近の紅葉は見頃が終わって落葉時期に入っており、この時期は中腹が丁度いい見頃を迎えていた。
来週はこの紅葉が山を下り、奥入瀬渓流の紅葉が最盛期になる。
その時期とは少しずれてしまったが、八甲田中腹の紅葉と言えば、蔦沼めぐり。
そんなわけで、数年ぶりに蔦沼の森を散策することにした。
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静かなブナの森はすっかり黄金色に染まっていた。
頭上を覆う見事な黄葉に思わず溜息が漏れた。

散策路に沿うように流れる小川は仄暗く、一見少しも水が動いていないように見える。
全く動きのない水は、暗くても透明度が高いのか底まではっきり見えた。
水底でめだかぐらいの小さな魚がたくさん泳いでいる。
一枚のもみじがひどく緩慢に、1秒5mmくらいずつゆっくりと水面を動いていくので、ちゃんと流れはあるんだとわかった。

こうやって足を止めて、目を凝らし、じっくり見つめて、はじめて森の息づかいが聴こえてくる。
そのくらい静けさに満ちた森。
でもその静けさは決して重苦しくなく、空気がとても澄んでいて、心地いい。

蔦沼に来たのは、数年ぶりのこと。
ああ、ここって、こういう森だったと改めて思い出したのだった。
この感覚を随分長いこと忘れていた気がするなあ。
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『蔦沼』というのは、八甲田の蔦温泉の裏手の森にある沼の一つ。
その名前が一番知られているので、1つの沼と思われがちだが、実際にはいくつかの沼が点在している。
蔦沼、長沼、菅沼、ひょうたん沼、鏡沼、月沼、赤沼という湖沼群は『蔦の七沼』と呼ばれているけれども、赤沼は遠いので、散策路から巡れるのは赤沼以外の6つの沼である。
地図で見ると赤沼はかなり大きいようなので、いつか見てみたいなあと思ったりもする。

この日、森の中はぴたりと風がやんでいて、水面が鏡のようになっていた。
さざ波も立たない暗い沼は、水鏡がくっきりと紅葉を映し出す。
水に映る紅葉は色々な場所で見てきたけれども、いつも少し波立っていた。
ここまで完璧な鏡のような状態は、私は見るのが初めてだった。

シンメトリーな紅葉が目の前に広がっている。
上と下、両方に向かってブナの枝が伸び、天にも地面にも紅葉が見える。
森の中だからこそ波が立ちにくく、光が遮られて仄暗いからこそ、昼間なのに鏡の条件が揃う。
沼ならではの不思議な世界観に、足を縫い止められたように魅入ってしまった。

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森の面白さは沼だけにあらず。苔もかなり面白い。
久しぶりの、めくるめく苔世界。
散策路のあちこちに、不思議な苔が生えている。
小人目線で近寄ってみると、それはナウシカに出てくるような森のようでもあり、ふかふかの緑の絨毯のようでもある。
奥入瀬も苔が豊富で面白いが、蔦の森もまた面白い。(余談だが、蔦の森はきのこも豊富)

楽しい散策を終えて、蔦温泉に戻ってくると、燃えるような紅葉が空に向かってぶわっと広がっていた。
森へ入る人、森から出てくる人が行き交っている。でも、ごった返すような混雑ではなく、ちょうどいい。
青森はこういうところが好き。

一人で歩く人、家族で来る人、二人で来る人。
皆がそれぞれの森を楽しむ季節。冬が来る少し前の、八甲田の愉しみです。


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by norlie | 2015-10-25 20:06 | ぷらっと青森 | Comments(5)