沼地のある森を抜けて@青森・蔦沼
シルバーウィークは思わぬ長い休暇をとることができたので、今年3度目の実家帰省。
週の中頃、また少し風邪をぶり返してしまったけれど、週の最後には回復したので、十和田、八甲田周辺をドライブしてきた。

青森の温泉地として、酸ケ湯温泉と並んで有名な"蔦温泉"。
その蔦温泉の周りには6つの沼と、それらを囲むブナの原生林がある。

涼しくて清浄な森の空気を吸いながら、少し湿った土を踏みしめつつ。
約2時間にわたる、森の散歩。
森の中は本当に静かで、人口の音は何一つ聴こえてこない。
川のせせらぎ。
野鳥の鳴く声。
木の実の落ちる音。
森の中は静かだと思ってたけれど、こんなに"音"に溢れてたんだなあ。

木々の向こうに、沼が見えた。
水面に浮かぶ葉は微動だにしないのに、沼の水は細い小川に流れ込んでいて。
それは、沼のずっとずっと奥深くで、水が小川に注ぎ込んでいるということ。
確かに沼が活きてるんだとわかる。
e0048530_1555755.jpg


静かな森に、沼が息づいている。
きっとたぶん、ずっとずっと昔から。

e0048530_15115615.jpg
沼地のある森だけあって、湿地に近い土壌を持つこの森には、きのこがたくさん。
遊歩道を歩いていると、歩道でもない場所からきのこ狩りの人が、にょきっと出てくる。
「こんにちは」と挨拶を交わして、すれ違う。

きのことは意外とグロテスク。
中には、20メートル近い木の上に、大きな皿のようなきのこが連なって生えてたりして、背筋が凍った…。
かと思えば、こんなふうに、白くて綺麗なきのこもにょきっと生えていたり。
とても綺麗だけど、やっぱり毒キノコなのかな。
やっぱり、綺麗なだけに。



沼地のある森を抜けて、突然開けた場所に辿り着く。"蔦沼"です。
深い紺碧の部分と、鏡のように木々を移す部分。
この日は平日だったこともあり、この場所にいたのは私達と、写真家さん一人だけ。
時が止まったような静けさと、吸い込まれるような碧色の沼。
いつまでもここにいたいなあとぼんやりしていたら、現実に呼び戻すように、沼の魚が水面を波立てた。
e0048530_15201920.jpg


"沼地のある森を抜けて"。
梨木香歩さんの小説のように、そこは深く、静かで、根源的な場所。
帰ってきた今も、あの沼地は自分の中にあるように感じます。
[PR]
by norlie | 2009-09-27 15:23 | ぷらっと青森
<< 振替休日の過ごし方 "BankART19... >>