彼女のお尻を追いかける@奈良
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奈良の観光の中心になるのが、東大寺などの主要な仏閣がある奈良公園。
とても広い公園で、総面積は約660ヘクタール。東京ドーム100個以上の面積が県庁所在地の真ん中にあるというのだから、これには驚く。
この時期、奈良公園は朱色、黄色、黄緑色と紅葉が美しい。

そんな奈良公園といえば鹿。約1200頭いると言われている。
園内に鎮座する春日大社の神使とされ、神聖視されている鹿達。
鹿せんべいが好きなので、餌付けされているのかと思いきや、奈良公園の鹿は基本的には野生の鹿らしい。

高校生の頃、修学旅行で奈良に来たとき、印象に残っているのが鹿に追い回された記憶だ。
取り囲まれ、追い回され、頭突きされ、鞄を引っ張られ・・・。
その厚かましさが結構怖かった。そんな思い出。

そんな鹿について、今回の旅でわかったことがある。
凶暴なのは一部の鹿だけで、大半の鹿はのんびり気ままでおとなしい。そしてとても愛らしい。

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奈良に着いて、一番最初に向かったのが奈良公園の奥にある春日大社。
春日大社とその周辺にある春日山原始林は1998年に世界遺産に登録された場所。修学旅行ではここへは来ていない。
時折真っ赤な紅葉が地面を赤く照らしていて、雨の雫がより一層それを濃く見せていた。
秋雨の紅葉。とても綺麗。

長い参道を歩いて行くと、時折、鹿が森の中で悠々と過ごしているのが見えた。
近づくと、怯えて逃げることはないものの、すり寄ってくるふうでもない。
あら? 印象と違う。
もっと「餌をくれー!!」という感じで頭突きして来たり、鞄をひっぱってくるイメージだったのに。

これはもしや和解できるのではないかと思い、春日大社前のお店で鹿せんべいを買ってみる。
参拝者の迷惑になっては行けないので、少し離れた森の中にいた群れの子鹿にこっそり鹿せんべいを差し出してみた。
すると、じっとせんべいを見つめるものの、食べようかどうか迷っているそぶり。
明らかに警戒している様子なので、せんべいを割って投げてみた。すると、警戒しながら近づいてぱくっと食べた。
この子鹿はまだ人間に慣れていないらしい。
何度かそれを繰り返したら、私の手からも直接食べるようになった。だがそれでもまだ、おずおずとと言った感じだ。

大人の鹿達が寄って来たので、彼らにも鹿せんべいをあげてみる。
ゆっくり近寄って、私の手からぱくっと食べた。だが、頭突きしてくる様子もなく、じっと私のほうを見るばかり。
立ち去ろうとすると、トッコトッコと後をついてくる。
決して追いかけてくるわけではなく、ついてくると言ったほうが正しい。服を引っ張られることも、頭突きされることもなく、「この人はもう少し餌をくれるんじゃないだろうか」という感じで後をついてくる。

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春日大社周辺の森にいる鹿は皆、大体そんな感じだった。
決してアグレッシブに人間を追いかけ回したりはしない。
動物らしく少し警戒しながら、距離を保ちながら近づいて来てくれる。
奈良公園の芝生周辺にいる鹿も同様だった。春日大社の森の鹿よりは人間にもすり寄って来たし、直接手から餌をもらうのにも大分慣れている様子だったが、心地よい距離を保ってくれる感じ。

そうやって多くの鹿を観察したところ、東大寺周辺の鹿がやや異質であるように感じた。
東大寺周辺では、歩道付近にたくさんの鹿せんべい屋さんがあり、その前を待ち構えるように鹿達がスタンバイしている。
餌を買った客どころか、餌を買ってもいない通行人さえも追いかけ回し、鞄を引っ張る。
私も、鹿を忘れて、南大門を一生懸命写真に収めていたところ、急にぐいっと胸ぐらを誰かにつかまれた。
えっ、と思って見ると、大きな牡鹿が私のコートの前をくわえて、ぐいっと引っ張っていたのだ。
そのとき、私は餌を持っていなかった。持っていなかったのに!!

どうも東大寺周辺の鹿は、観光客慣れしているせいか、餌に非常に貪欲らしい。
一方で奈良公園内の他の場所にいる鹿や、春日大社の原始林にいる鹿は、もっと控えめでおとなしいように感じた。
修学旅行で来たときは、東大寺までまっすぐ行って戻って来ただけのはずなので、高校生の私を散々な目に遭わせた鹿達は、この東大寺の鹿だと思われる。なるほど。

私は初対面でアグレッシブに距離を縮めてくる人がすごく苦手なところがある。
面白いもので、鹿に対してもそうらしい。
ちょっと警戒されるくらいが心地いいのだ。初めて会ったばかりなんだもの。警戒して、距離をとってくれるほうがいい。
まずは天気の会話から始めて、少しずつ近づいて来てほしい。控えめなコミュニケーションから始めたいから、コンパとかパーティとかは全く向かない。
急にぐいっと距離を縮めようとされると、驚いて後ずさってしまう。そうではなくて、時間をかけてゆっくりと知り合うのが好き。
時を経て、ふと「ああ、いつのまにかこんなに近づいたのね」と気づくくらいが丁度いいと思う。
人間も鹿も、私の好みは一緒ってことかと思うと、やや苦笑。

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控えめな鹿達とゆっくりと距離を縮めて、くらっときてしまった魅力がある。
それは、彼らのお尻がとっても可愛らしいこと。
鹿のお尻はふわっと白くなっている。濃い褐色の毛が少しあって、真ん中には申し訳程度の短い尻尾。
これがまたとっても可愛いのだ。形の良い脚と相俟って、とても魅力的。
以前、他の方のブログで鹿のお尻の可愛さを拝見したときにもきゅんとしたのだけれど、実物を見ると、これまたいっそう胸がときめく。

色々な鹿のお尻を比べたところ、やはり若い鹿のお尻が一番可愛い。でも若過ぎると、白いふわっと感がまだ足りないような感じがする。
そして牡鹿より雌鹿のほうが綺麗だと思う。

そんなわけで、若い雌鹿のお尻を「可愛い!」と言って追いかけ回す私。
こんなに可愛いお尻の動物はきっと他にいないと思う。(これに続くのはドナルドダック!)

鹿の魅力をたっぷり味わった奈良公園。
奈良にはまだまだ一日では回りきれない魅力がたくさんあるようなので、きっとまた来ようと思った。
京都を経由すると意外と近いことがわかったので、これからはもっと気軽に来られるはず。
ならまちや平城京跡、吉野山や薬師寺など、まだ見たい場所がたくさんあるので、次回が楽しみだ。
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by norlie | 2012-11-20 22:35 | ぷらっと関西
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