春待ちチョコレート
2月のこと。
バレンタインのときにドゥバイヨルのチョコレートを頂いた。
黒いリボンのついたクラシックな箱に、ひと粒ひと粒大切そうに収められたチョコレートは、ほとんどが私の大好きなガナッシュ。少しだけプラリネも混じっている。

彼女とチョコレート交換をするようになって、もう10年以上経つ。
お互い周囲の環境は随分変わったのに、このやりとりはずっと変わらない。
大学のときに何とはなく始めたこのやりとりが、まるで習慣のように続いている。

カカオの香りにリラックスしながら、本を読む。
繊細な味と食感の向こうから、微かにフランボワーズの香り。次はアールグレイ。そしてバニラ。
私の好きなものばかりを選んでくれたのだろうか。

寒い冬の夜、心を溶かすチョコレート。
春はもうすぐ—そう教えてくれる、季節の贈り物。

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今年、初めて自分用にチョコレートを買った。
実は友人から頂いたのと同じ、ドゥバイヨル。
だけどこちらは目当てはチョコレートではなく、箱のほうだったりする。

この時期に販売されるドゥバイヨルの季節限定コフレセットの箱は、繊細かつガーリーなパターン模様で、とても心をくすぐられる。
この箱が欲しい・・・というのは、実はもう数年越しの思いだった。
プロダクトデザインの素晴らしさを実感する素敵な箱。
今年、その数年越しの思いを叶えるべく、2つのコフレセットを買うことにした。

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実は中身のチョコレートに関して言えば、友人がくれたほうが私好みだった。
ガナッシュやトリュフが好きなのだが、季節限定コフレセットは中身がほとんどプラリネ。

デザインはとても素敵なのだが、ビター好みでシンプルなチョコレートが好きな自分には少し物足りない。

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それに、私には友人から頂いた、気持ちの籠ったチョコレートがもうあるわけで。

思案した結果、箱目当てで買ったチョコレートは会社の同僚達へお裾分けすることにした。
同僚達に笑顔のお裾分けができて、心も穏やか。
そして私の手元には、欲しかった箱だけが綺麗に戻ってきて、楚々とした姿でテーブルに佇んでいる。
大満足である。

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大切な友人からの心のこもったチョコレートが口の中でゆっくりと溶けていく。
箱目当てで買った私のチョコレートは、同僚達の疲れを少しでも和らげられただろうか。

それは春の雪解けのように、ゆっくりと柔らかい、春待ちのチョコレート。
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by norlie | 2013-03-23 10:45 | Lifestyle
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