長谷のおいしいカレー屋さん - woof curry -
鎌倉から江の電で5分。
長谷と言えば、あじさいで有名な長谷寺や鎌倉大仏などがある場所。 そんな長谷の駅から歩いて数分のところに、地元の人においしいと評判のカレー屋さん"woof curry"がある。 鎌倉という土地は、初夏から晩秋にかけて観光シーズンに入る。 そうなると、"woof curry"さんのような人気店は、土日祝日満員御礼。平日であっても混雑のために長く待たなければならないことが多い。 それがこの日は観光シーズン前の平日ということもあって、町全体がとても空いており、鶴岡八幡宮でさえ参道にぽつりぽつりとしか人がいないほど。 昼前に着いてみると、お店には私達しかおらず、ゆったりした店内でのんびり過ごせそうな雰囲気。自分達の幸運に自然と頬が緩む。 お店の2階へ上がっていくと、大きな窓辺にロッキングチェア、そしてアンティークのミシン台があった。 その先にあるのは落ち着いた木目調の家具調度と、鮮やかなブルーのソファというモダンで洗練された空間。 古いものと新しいものが共存する部屋はまさに鎌倉そのもの。大きな窓から光を取り込み、柔らかな陰影が満ちる。私が持っていたカレー屋さんのイメージとは大分違う、とてもスタイリッシュな店内。だけど、下の階から香るスパイスの匂いがここに来た目的を思い出させてくれる。 この日、私がオーダーしたのは野菜カレー。 濃い茶色のルーに、ミニトマト、満願寺唐辛子、なすといった夏野菜のビタミンカラーが食欲を誘う。 スパイスの香りにスプーンを持つ手を急かされて、一口掬って口に入れると、ふわっと広がる香ばしい味。玉ねぎの滋味とスパイスの香りが絶妙に溶け合って、とても美味しい。 一口ずつ、身体が満たされていくまろやかな味を楽しみながら、もぐもぐとゆっくり頂いた。 一緒に行った友人は内装関係の仕事でこちらのご主人とご縁があり、食事を楽しんだ後に1階のカウンターでお話しする。 人懐っこい朗らかな店主さんで、肩に力の入らない話し方がとても好印象だった。オープンだけどくだけすぎない距離の取り方もなんだかいいなあと思った。 後で知ったのだが、店主さんは宮城県塩竈市のご出身なのだそうだ。震災の折は故郷に焚き出しにいかれたことがブログに書かれていた。 東北の海育ちの方が、鎌倉の海辺でこうやってお店を営まれ、地元の人達に愛されていること。 生まれ育った土地を離れて暮らしながらも、故郷を大切にし、貢献していること。 三陸の端っこで育った私にとって、店主さんのバックグラウンドもまた、カレーの美味しさと同じくらいとても印象的だった。 長谷のおいしいカレー屋さん、"woof curry"。 是非また来たいと思います。
by norlie
| 2013-04-28 00:01
| ぷらっと鎌倉・湘南
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