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青森ウォーターフロントにて (ワ・ラッセ & A-FACTORY)
田舎館村で田んぼアートを見た後は、そのまま車で青森市のウォーターフロントへ。
数年前に東北新幹線が青森市まで開通してから、このあたりは、青森駅を中心に観光客向けの施設が充実してきているとのこと。
私自身は、もうずっと子供の頃に観光物産館アスパムへ来たのが最後だったので、記憶にあるのはアスパムの三角の建物だけ。
せっかくなので、久しぶりに再訪してみることにした。

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まずは、2011年にオープンした『ねぶたの家 ワ・ラッセ』へ。
ここはねぶたの博物館になっており、その年の祭本番で使われたねぶたのうち、優秀作品に選ばれたものが数台展示されている。
また、歴代のねぶた絵師の系図や、ねぶたの部品や構造、ねぶた祭りの紹介VTRなどを見ることができる。

"ワラッセ"は、多分ねぶた祭りの掛け声の「ラッセラー」に由来した名前だと思う。
ねぶた祭と言えば、壮大な"ねぶた"の山車と、"ハネト"と呼ばれる踊り手を中心に街中を練り歩く、青森県最大の夏祭り。
「ラッセラー、ラッセラー、ラッセラッセラッセラ!」という掛け声と共に、右足でケンケン、左足でケンケン、と飛び跳ねながら進むので、祭りの参加者を"ハネト(=跳ね人)"という。
ハネトは地元の人だけではなく、観光客も自由に参加できる。
夏の宵闇に笛と和太鼓の音が響き、華やかな山車を中心に、「ラッセラ!」と掛け声が響き渡る、そんな一週間。

そういうねぶた祭りの雰囲気を、『ワ・ラッセ』では少しだけ味わうことができるのだけれど、やっぱり本番の迫力や熱狂は伝わりにくいものがあるなあと実感した。
確かにねぶた祭りの中心となる"山車"はこの施設でよく見られるのだけれど、ねぶた祭の魅力は"山車"だけではない。
夏の夜のあの空気、お腹に響く和太鼓の音、踊り出したくなるような笛の音。
その中を、力強く華やかな山車が人力とは思えないような速いスピードで動き、大勢の人達が熱狂的に舞う、あの迫力。
それらが一体となって、毎年多くの人を魅了するねぶた祭りが完成する。
"形"以外のものまで展示するのは難しい。
やっぱり一番は、祭り本番に来ること、なのかな。

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ねぶた祭のときに灯籠の役割を果たしてくれるのが、この"金魚ねぶた"。
実は子供の頃、小学校の友達がよくこれを持っているのを見て、密かに「可愛いな」とずっと思っていた。
このまあるいフォルム、きょとんとした目、夜を照らす温かな灯り。
『ワ・ラッセ』の中には、金魚ねぶたが集団で飾られている道があり、思わず可愛くて長居してしまった。
金魚ねぶたのストラップとかがあったら欲しいなあ。

また、ちょっと面白かったのは、施設の中にある「ねぶたの顔を書いてみよう」というコーナー。
コンピュータ上で書くのだけれど、あれほどまでに長年見てきたねぶたの顔なのに、いざ書こうとすると全く出てこない。
あれ、眉毛ってどんな感じ?
目ってこんな感じじゃなかったっけ?
口ってどうなってたっけ??
最後に出来上がったのは、ねぶたとは似ても似つかぬ、ほんわかした顔。
「あれ、なんで〜!?」と思わず口にしながら、何度か書き直すもあまり上達しない。
自分の記憶がいかに適当かを思い知ったのだった。

青森ウォーターフロントにて (ワ・ラッセ & A-FACTORY)_e0048530_12355441.jpg

『ワ・ラッセ』を出ると、すぐ隣にあるのが『A-FACTORY』という商業施設。
2010年12月、『ワ・ラッセ』開業直前に先だってオープンした施設で、青森県の特産品や雑貨が売っており、飲食店も併設されている。
青森県産りんごを使用したシードルやジュースを施設内で加工していて、2階ではそれをテイスティングすることもできる。
三角屋根の工場が並んだような、それでいてスタイリッシュな外観で、観光雑誌で見てから是非一度行ってみたいと思っていた場所だった。

グッドデザイン賞を受賞した施設だけあって、外観も内装もとても洗練されていてオシャレな造り。
陸奥湾とベイブリッジを背景に、テラス席でのんびりくつろぐこともできて、個人的にとても好きな場所だなあと思った。

この施設に来たからにはこれを飲まねば!と"あおもりシードル"をオーダー。ノンアルコールのほう。
すっきりした甘さとシュワッとした炭酸が絶妙で、甘すぎず、美味しい。
港に吹き込む涼しい風と海の音が心地よく、すっかりリラックスできた。

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丁度夕方でお腹も空いていたので、キッシュやアップルパイ、ハンバーグなど、併設の飲食店で思い思いに買ってきて、座って食べることにした。

私が頂いたのは、『ことこと亭』さんの和風おろしハンバーグ定食。
青森県産の牛肉と豚肉を使ったふんわり柔らかいハンバーグで、フォークを入れるとジュワッと美味しい肉汁が溢れ、思わず唾がじゅるっ。
お、おいしそう・・・!
ハンバーグをぱくりと一口、お口の中に大満足が広がる。
あおもりシードルと一緒に頂いたので、シードルのすっきりした甘さがハンバーグのソースとマッチして、とても美味しかった。

青森駅前なので、観光客にも非常にアクセスがよく、青森県には珍しい洗練された一面を楽しめる『A-FACTORY』。
ねぶた祭りの片鱗を垣間見られる『ワ・ラッセ』。
この調子でウォーターフロントエリアがもっともっと活性化するといいなと思った。
そうしたらまた来てみようっと。
by norlie | 2014-10-18 12:34 | ぷらっと青森
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