■ 古都シエナ@Italy
e0048530_16352240.jpgフィレンツェから電車で向かった先、シエナ。
バスから降りて、古い町並みにうっとりしながら町の中心カンポ広場へ向かう。道の途中にあるサリンベーニ宮では、「勉強しなさい」みたいな風情の銅像が立っていた。

今でこそ、トスカーナ州の州都はフィレンツェだが、遠い昔、自治都市が群雄割拠していた中世時代、このシエナはフィレンツェを凌ぐ都だったのだそう。

中世において、教皇派の都市フィレンツェと肩を並べた皇帝派の都市シエナ。
モンタペルティの戦いで、フィレンツェに勝利し、フランス街道の中継都市として栄えたこの町は、トスカーナ大公国を興したフィレンツェと、最後の最後まで戦った都なんだそうだ。
次々と周辺都市を傘下に入れていくフィレンツェの最大のライバルでありながら、ペストの流行で市民が激減し、形勢は逆転。ついに、フィレンツェに敗北する。
この辺のコムーネ同士の争いの歴史は、何度読んでも面白い。

最後の最後まで抵抗したこの都市は、トスカーナに吸収された後、繁栄を阻害され、手酷い扱いを受けてきたという。
皮肉な事に、その歴史がこの古い町並みと独自の芸術を今に残したんだそうだ。
私が読んだ本には、「時を止められた町」とさえ書かれていた。
でも、フィレンツェや他都市とは異なるシエナ派の芸術も、古い町並みも、とても美しいと思う。ルネサンスの美術品よりもより空想的で幻想的な絵画もとても魅力的。何より、フィレンツェに最後まで抵抗した人々が守りたかったものが、この町にはある。

そんな歴史はあるけれど、現在のシエナはとても明るい雰囲気に包まれた大らかな町。
扇形の美しいカンポ広場には、犬を連れた旅行者やカフェで語らう地元の人が、いい具合の距離感で思い思いの休日を楽しんでいた。
トスカーナ州はドイツ人旅行者が多いと聞いてはいたが、カンポ広場で私たちがたまたま出会ったワンちゃん連れの旅行者の女性もドイツから来たと言っていた。口ぶりから、まるで「隣町へ来た」とでもいう感じだったのがとても印象深い。

e0048530_1642445.jpg町中に飾ってあったこのフラッグ。
シエナの中では、このフラッグの紋章をはじめ、いろいろな紋章をそこらじゅうで見かけた。
どうやら地区(コントラーダ)ごとの紋章らしい。
「自分の地区の旗を自分の地区で飾っているのかな?」なんて話しながらも、どこまで行っても飾られている旗はこのオレンジと緑の木一色。どうもそうではないらしい。

ショップでは、この紋章のシールなどもたくさん見かけ、パートナーのしょっしょは店のおじさんが呆れるほど買い漁っていた(笑)

旅をしていたときは、この旗の意味を知らなかった。後で調べてみると、年に一度開かれるシエナのお祭り『パリオ』(伝統的な競馬レース)にて優勝した地域の旗が、その次の『パリオ』まで町中に飾られるのだそう。
私たちが行ったこの年は、このオレンジと緑の木を紋章とするコントラーダが優勝した年だったんだなあ。



e0048530_16363817.jpgドゥオモの中に入り芸術品を鑑賞し、リストランテで美味しいトスカーナ料理を頂く。
カンポ広場で散歩をして、マンジャの塔を見上げ、ブッブリコ宮殿に入ってみて全コントラーダの紋章を見てみる。

時間の止まった町シエナ。
だけど、この町に息づく文化や人々は、活き活きとのんびりと生きている。
なんて幸せな休日。
[PR]
by norlie | 2007-08-25 16:39 | イタリア旅
<< ■ まずはコンロを1つ使え ■ トスカーナの車窓から@Italy >>